建設業許可の種類1
先生、この前、言っていた大臣許可ってなんですか?
え、そんなこと言ってたっけ?
言ってましたよ。建設業許可には大臣許可と知事許可があるとか。
あやめちゃん、よく知ってるやん。もうわかってるし、いいやろ。
いやいや、ちゃんと説明してくださいよ~。もう遊んであげませんよ~。
(わしは遊んでもらっているんか…)ごめんごめん、大臣許可と知事許可の話やな。
建設業許可には、まず「だれがその許可をくれるのか」っていうのがあるんやわ。
大臣って建設大臣?
(いや、そんな大臣、いませんから…あ、昔はいたか。今は国土交通大臣。営業所が2つ以上の都道府県にある場合は、国土交通大臣の許可が必要です。
もう一つは都道府県知事許可。こちらは営業所が1つの都道府県内にだけある場合です。
え?どういうことですか。
例えば、営業所が滋賀県の県内だけにあるんだったら、都道府県知事の許可でOK。でも、滋賀県と京都府とか2つ以上の都道府県に営業所がある場合は、都道府県知事の許可ではだめで、国土交通大臣の許可が必要ってことやね。
1つの都道府県に営業所がいくつあってもいいんですか?
1つの都道府県内であれば営業所がいくつあっても都道府県知事許可でいけるよ。でもひとつでも別の都道府県に営業所があれば、国土交通大臣許可が必要になるんだ。
都道府県許可だったら、別の都道府県からの仕事を請け負うことができないんじゃないの?
そんなことはないよ。たとえば営業所は滋賀県だけで、滋賀県知事の許可であっても、滋賀県以外の京都や大阪の仕事も受けることができるよ。
よかった、じゃ、東京オリンピックで受注があるかもしれないけど、大丈夫ですね。
何の心配をしてんねん。
ところで営業所ってなんですか?近所の大工さんとこって営業所とかなさそうやけど。
ここでいう「営業所」っていうのは、本店や支店っていうのももちろんのことやけど、建設工事の見積もりとか実際に契約を交わしたり、電話や机があって、お客さんと話したり、そういった通常の業務を行う事務所のことを言うねん。それにそういった契約とかの権限を持った責任者や技術者が常勤しとかなあかんねん。近所の大工さんとこも事務所になってるやろ。
そういえば、小さい看板があったような気がするわ。
逆に、実際営業していない、登記簿上だけの本店とか、建設業とは無関係の業務を行っている支店、単なる事務連絡をするためだけにおかれている事務所とかは「営業所」にならないし、工事現場におかれる現場事務所や作業所とかも「営業所」ではないね。